はじめに |
防錆剤と防錆保護塗料は違います。そのことをご認識した上でご使用下さい
使い分けを間違えると防錆効果が得られませんのでご注意下さい。
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防錆剤と防錆保護塗料の違い |
比較項目 |
防錆剤(ノックスドール) |
防錆保護塗料(水性も含む) |
主構成 |
鉱物油・WAX系鉱物油 |
樹脂系 |
錆抑制剤 |
配合している(ラストインヒビター) |
配合していない |
浸透性 |
有り |
無し |
溶剤 |
鉱物油系低溶剤 |
キシレン・アルコール系溶剤 |
乾燥時間 |
遅い(非乾燥タイプ) |
早い(乾燥タイプ) |
使い分け |
新車・経年錆車 |
新車 |
表面被膜 |
無し |
有り |
錆抑制効果 |
有り |
無し |
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※錆抑制剤が配合されていない防錆剤もあるのでご注意下さい !
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【防錆剤は何故、錆を抑制できるのか?】 |
オイルが錆に深く浸透し油膜が形成されることで外的要因である空気・塩水を遮断し錆の進行を抑制します
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【防錆保護塗料は何故、錆を抑制できないのか?】 |
塗料は錆に浸透しません。乾燥と同時に錆に付着しているだけで密着はしません
従って短期間で錆が塗料を押し上げて剥がれます
※参考~
例えば、自転車のチェンが錆びたらオイルを塗布します。塗料は塗布しません
従って、錆は基本的に錆抑制効果のある油でないと抑えられません
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錆車の2層防錆/施工手順とメカニズム
※2種類の防錆剤を使用して2層構造で行う施工
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防錆下処理作業~浸透性防錆剤、750番を使用
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①下部洗浄と乾燥
②錆の発生部位を確認~750で錆止め作業
③パネルの合わせ目に750を注入(塩水が溜まる部位)
④アンダーフロアーに装着されている全てのメンバー・フレーム内部に750を注入
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防錆アンダーコート作業~1600番を使用(2㎜位の膜厚)
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※膜厚2㎜が必要な理由~
●長期耐久性
●パネルの合わせ目の隙間を埋められる(防水)
●チッピング効果が高い
●遮音効果が得られる(ロードノイズ)
①フロアー・足回全体に1600を塗布して終了
※錆の部位・合わせ目に塗布された750は1600により密閉され守られます
また、1600の2㎜の膜厚は耐久性があるので密閉期間を延命します
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ドア・サイドシル・Rタイヤアーチ・車体整備の内部防錆
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内部防錆作業~水置換性を持つ浸透性防錆剤700を使用
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水置換性とは~
水に浮かないWAXで、水の中に入り込み水を押し出し鋼板の錆に浸透しWAX膜を形成することで錆の進行を抑制します
特に、ドアの裾はベルトモールから雨水が入り込むので、湿気が多い部位です
また、他の部位は車の外気・内気の温度差があるので結露が起きる部位です
■車体整備で部品を交換した際、必要部位に使用します(合わせ目の隙間・中空部位等)
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